2008年5月17日土曜日

011:道をゆかんに、

一、道をゆかん(往かん)に、さるべき人の逢(あい)たらん時は、いまだ(未だ)ちかづかざらん(近付かざらん)先に、打(ウチ)ちがふ(*道の傍らに寄って行き合わないようにする)べし。たとひ(仮令)いやしき(賤しき)人なりとも、みち(道)をうちちがはんに、我も引よけ、道を中にすべし。たゞし便宜(びんぎ)あしくば、所によるべし。殊(コトニ)荷付馬(につけうま)、女房、ちご(児)などにはひきもよけ、おりても(降りても)とおすべし。時によりてなり。疎(をろそか)なるべからず。


極楽寺殿御消息 北条重時

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